実店舗のリサイクルショップとはどう違うの?


老舗の道具商や質屋に加え、最近ではこぎれいなリサイクルショップの看板もよく見かけるようになりました。そうした店舗営業との大きな違いは次の点です。

1. 実店舗をもたない点

メリット

デメリット

2. 普通の雑貨類を中心に扱う点

メリット

デメリット

3. インターネットを使って販売する点

メリット

デメリット

4. 地域密着型のサービス重視の買い取りをする点

メリット

デメリット

5. 解説

なんと言っても家賃がかからないのは大きなアドバンテージです。またインターネット中心の販売活動は非常に強力です。買い取りについては地域密着で小回りがききサービス重視で行うので喜ばれますが、その分、利益が減りますし、知識が無い分、高級品による「ぼろもうけ」はあきらめるしかありません。また、商品の販売にデータ入力の手間がかかりますので、作業の効率化がショップの生死を分けます。

自動車やバイクは論外として、自宅にて無店舗で行うWebリサイクルショップでは、大型品の買い取りは困難です。一人では運べませんし、第一置いておく場所がありません。大型家電や大型家具などはもちろん、既にある在庫の量によっては、それ以外の商品でも売れると分かっていても仕入をあきらめなければなりません。しかし利点もあります。大きな品は、運搬や保管、発送がとても面倒なのです。また、決して大型品なら高く売れるというわけでもありませんので、大型品を扱わないことである種のリスクを回避できます。

生兵法は大けがの元、と言います。安易に自分のよく知らない高級品に手を出すべきではありません。お客の言うままに高値でまがい品をつかまされてしまうだけならまだしも、意図せず偽物を販売してしまうことにも繋がりかねません。

これらのように自分が扱えない品は、あっさり知り合いの道具商などに紹介するのも一つの手です。副業ですから、こだわりなく行きましょう。どうしてもあきらめきれない人は、鑑識眼を鍛える厳しい修行を積んで下さい。

インターネットの販売力はとても強力です。例えばどこかのリサイクルショップで本棚に入れられた古い本があるとします。実は希少本で非常に価値がある物だったとします。しかし、そのお店にやって来てその本棚に目を留める人のうち、その本の価値に気づく人は何人いるでしょうか。いないかもしれません。誰にも相手にされなければ、この本の価値など無いも同然です。店主すら価値に気づいてないとすれば、もう廃棄するしかありません。

しかし、インターネット上でこの本の情報を公開しておけば、この本の価値を十分知っていて高値でも欲しいと思うお客さんが、わざわざ自分で検索して探しだし、購入していってくれるのです。

これはインターネットリサイクルショップのどんな商品でも同じです。お客さんが、それも高くてもその商品がほしいというお客さんが、わざわざ自分で探し出してやってきてくれるのです。こんなにありがたいことはありません。

実店舗に比べ、インターネットショップでは、それを欲しいと思うお客さんの目にとまる回数が比較にならないほど多いのですから、同じ商品でも実店舗に比べて高額で販売できるということは理解が容易だと思います。

実店舗なら100円で投げ売りワゴンに入れてもなかなか売れない商品が、インターネットショップなら3000円でも売れる可能性が大きいのです。

もちろん、売れない商品もあります。それは、そもそも身近(スーパーや100円ショップや他のインターネットショップなど)で初めから低価格で売っている商品です。こうした商品は、わざわざあなたのインターネットショップで購入する必要がないのですから当然売れませんし、元々安いので、売れるように極端に安くする事もできないからです。

こうした身近な安い商品でなければ、インターネットの販売力を使って、いとも容易に売ることが可能なのです。

ただし、こうしたインターネットの販売力を引き出すには、その商品の情報をWebに登録するという作業が当然ながら必要です。そしてこれはかなり手間のかかることです。作業時間の半分以上は、こうした登録によって費やされます。買い取ってきた品に値札を貼って置いておけば売れる実店舗に比べ、手間は少なくとも10倍はかかります。しかし、販売力は100倍以上です。あとは、できるだけ手間を減らすよう効率化ができれば、この販売力の強みを十分活かせます。

近所に大手のリサイクルショップが営業していたり、よくポストに買い取り参上のチラシが入っていたりしても、競合はまったく不安に思うことはありません。

大手のリサイクルショップや老舗の道具商は、掘り出し物の高級品を狙います。もちろん利幅が大きいからです。一方われわれ副業のインターネットリサイクルショップが扱うのは普通の生活雑貨です。

たとえば、そうした店に出張買い取りを依頼する電話を掛けてみて下さい。普通の生活雑貨はまったく買い取ってくれないことが分かるでしょう。数が少ないのもダメです。そもそも普通の生活雑貨では査定に来てくれません。ダンボール1箱程度の普通の本や漫画や生活雑貨などでいちいち無料査定に来てくれるところはありません。5年も昔の小型テレビなど、いくら完動品でも、ただですら引き取ってはもらえないのが現実です(廃品屋さんは只で引き取ってくれますね)。

これは、そのような業者では、収益モデルからそうせざるを得ないからです。

当たり前ですが、買い取ったどんな商品でも、売れて初めて儲けになります。売れなければ買い取り損です。だから、「売れない商品は買い取らない」は鉄則です。単に、「売れる」だけでは、ダメです。その商品を買い取った金額だけでなく、買い取りの手間賃・管理の手間賃・販売の手間賃・売れなかったときのリスク分・そして儲け、これらすべてを合計した金額以上で売れなければ、「売れた」ことにはなりません。商売である以上、これは当然です。

こうした観点からみると、どこにでもある・どこにでも売っている生活雑貨などは、「売れる」はずのない商品ということになります。だからこれまでは扱われてきませんでした。

ところが我々のインターネットリサイクルショップは、まさにこうした生活雑貨を狙って扱うのです。低価格+インターネットの販売力を十分に利用する我々なら「売れる」からです。逆にリスクを取りたくない我々は、高級品は扱いません。

つまり、大手のリサイクルショップや老舗の道具商とは、狙いが違うため、全く問題なく棲み分けができるのです。

また、逆に棲み分けどころか、協業することも可能です。我々に扱えない商品は、大手ショップや道具商に紹介すればいいのです。紹介の頻度や規模によっては、マージンや紹介料などについても検討できるでしょう。

それでは、逆に大手のショップや道具商が我々の領域に進出してくることはないのでしょうか。それは現在の時点ではあまり考えられません。なぜなら、そんなことをしていたら赤字になるからです。大きな組織・大きな商いほど経費もそれに応じて必要なので、小回りがきかないのです。ちまちま生活雑貨で小商いが成り立つのは、ちまちました副業か、あるいはそうした業態に特化したシステムをきっちり用意した場合だけでしょう。

インターネットリサイクルショップは、自分で扱えない商品で無い限り、たとえ本1冊でも無料査定に参上するのが基本です。散歩や買い物のついでに寄ればいいのです。ローリスク・ローコストだから小回りがきくのです。そうした、今までは見向きもされなかった商品を地域密着サービスで収集し、利益に変換するという、これまで未開発だったニッチを発掘するのです。


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