資金がなくてもすぐに簡単に始められるの?


1. 開業資金

僅かでも収入の足しにするための副業として、このビジネスを始めた私には、当然まとまった資金はありませんでした。

売上が上がるまでに費やした、いわば開店資金は約6万円です。その内訳は、

となっています。その他最低限必要な物は、パソコン、携帯電話、デジカメ、インターネット接続環境ですので、これらを持っていない人はその分の出費が必要ですが、たいていの人は既にお持ちでしょう。

2. 開業までの時間

時間については、まず、古物商の許可申請が通るのに、開始から都合2ヶ月ほどかかります。これは管轄の警察署によっても異なると思いますが、早めの申請開始が得策です。

ちなみに、ノウハウのなかった私の場合、このビジネスの調査と計画立案・運営方法の構築・効果的なチラシの作成などに膨大な時間を取られました。これは上記した総労働時間の一部を占めています。

3. 運営コスト

運営にはどれだけのコストが必要でしょうか?

まず経費ですが、開業に必要な6万円をのぞくと、約75%が商品発送の送料です。そして残りの大部分は発送の梱包資材です。どちらも売上が無ければ必要のない変動費です。売上が無くても毎月必要な固定費としては、大きなものに電気代とプロバイダ料金がありますが、これは多くの人にとっては元々払っている料金です。その他、オークションの出品手数料が固定費として月数千円かかります。つまり、リスクを持った経費は月当たり数千円でOKです。

4. 仕入コスト

仕入のコストはどうでしょうか?

たしかにリユース品の買い取りが集中してコストが一時的に高くかかることもあります。しかし、後のノウハウにあるように、基本的に、買い取りの仕入値は低く販売益は出やすいので、一般のショップにあるような、大量に仕入れた商品が売れずに赤字という事が起こりにくいと言えます。

私の場合、これまでの48ヶ月月間での総仕入金額は、\1,598,185 、月間の最高仕入額が  \122,189 でした。つまり、平均して月の仕入額はおよそ3万円程度と言うことです。ちなみに、仕入の2割約25万円分がまだ売り出していない在庫となっています。本業を優先しているので、なかなか売り出す時間がないからです。これらの仕入資金は売上金額にくらべてきわめて低額のため基本的に十分売上金額から捻出可能です。粗利益率を見て下さい。在庫までまとめて計算に入れてしまっても、粗利益は、\7,100,794 - \1,598,185 =  \5,502,609 、ということは、約78%の高い粗利益率です。

通常のインターネットショップを始めようとして、商材を考えて選んで、卸屋さんに仕入にいったら、50万、100個単位でしか商品を卸してくれなかったなどとよく聞きます。例えば仕入れた50万円分の商品を頑張ってすべて売ったとしても、一般的なインターネットショップで販売している商品の粗利益率30%なら、粗利益は21万円にしかなりません。粗利の21万は丸ごと儲けではありません。ここから経費を引かなくてはいけません。たとえば、100個の商品の発送には、少なくとも5万円程度は掛かるでしょう。梱包や発送用の箱など消耗品が少なくとも1万円。電気代や通信費などが1万円。店長であるあなたの人件費は入れないとしても、経費を引いたら残りはすでに僅か14万円です。でも、もし売れなかったら?たとえ売れるとしても、完売するまでには長い時間が掛かるかもしれません。14万円の儲けの為に一か八かで50万円出しますか?副業で?だいたい、50万円、簡単に用意できますか?

最近は小口の卸を行っているところもあるようですが、それは当然卸価格に影響するでしょう。小口なら割高に卸さないと損に決まっているからです。そして仕入れ価格の上昇は利益を圧迫します。仕入が高かったからと言って、高い売値では売れませんからね。また、安価で容易に仕入れられる商品は、既にライバルがネット上で溢れるほど販売しており、販売率の低下が懸念されると言う点もあります。

このように、古物の買い取りがいかに仕入コストを圧縮できるかお分かりでしょう。

5. まとめ

結論として、ノウハウさえあれば、開業資金数万円+運転資金数万円+申請期間2ヶ月で開始可能ということです。

さらには、撤退も容易で、もし失敗しても傷が浅くて済むということも、メリットとして十分考えて下さい。

ビジネスに失敗は付き物です。いくらノウハウがあっても、環境に恵まれていたとしても、それでも失敗する人は絶対出てきます。能力だけではなくて、運もありますから。

6万円で開店して、2,3万円買い取りで仕入れたとしましょう。もし、しばらく運営してみて、「自分にはお店の商売は向いてない!」と気づいても、あなたが失った物は少々高い授業料と、幾ばくかの時間だけです。すっぱり、その日で廃業しましょう。そしてこの経験を糧に、新たな挑戦を始めましょう。とても簡単ですね。でも、これが数十万円の損失だったなら、失敗は生活を直撃します。そして、こうした例では、引くに引けないことから、さらなる投資をして泥沼にはまりこんでいく人が本当に多いのです。


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